不動態化処理 (パシペート処理)
不動態化処理
(パシペート処理)の特徴
一般的には30%程度の硝酸液中に浸清して表面を酸化し、新しい不動態皮膜を形成します。 目的は、ステンレスの表面をそのままいかします。バフ研磨後[2B材表面][BA材表面][ヘアーライン]不動態化処理をすると指紋などつきにくく、また表面がなめらかになります。
処理 | 処理後 | 耐食性 | ヤケ取り効果 | 寸法変化 |
---|---|---|---|---|
不動態化 | 処理前 と同様 |
なし | ||
電解研磨 | 光沢 アップ |
数ミクロン | ||
酸洗い | 素材肌 | 数ミクロン | ||
化学研磨 | 光沢 アップ |
数ミクロン~ 数十ミクロン |
処理について
一番重要な耐食性ですが、その素材や加工歴で変わりますのでその用途や、環境に対して不動態化処理が有効な処理かどうか、まずはお問い合わせください。それぞれの処理は単独で行なうことも可能です。ヤケが取れにくい、既にさびてしまっているなど場合や、耐食性を高めたい、光沢が欲しいなどの場合に、組み合わせて処理をします。
ステンレスの不動態とは
ステンレスは一般の家庭でも台所用品などいろいろなところに使われています。 やかん、鍋、洋食器にはじまり浴槽や建築金具まで用途は広がっています。そんなステンレスの良さは、研磨して美しい点、そしてその美しさが錆びることなくいつまでも保たれる点です。なぜ、ステンレスはいつまでも美しいままでいられるのかというと、表面に薄い耐食性を持つ膜(不動態皮膜)があるからです。
つまり不動態化処理とはステンレスに不動態皮膜を付ける表面処理であり、その目的は耐食性の向上(錆びにくくなる)です。 日ごろ目にする上記の電車やタンクローリーの表面、ステンレス鍋・スプーンなども全て不動態皮膜が表面にあり、サビから守られているのです。